大阪平成中村座 法界坊

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中村勘九郎 法界坊 (タレント・映画写真集)
中村勘九郎 法界坊 (タレント・映画写真集)
11月の昼の部は「法界坊」だった。


歌舞伎座建て替えの影響か、2010年は関西での歌舞伎興行が多かった。
京都・南座や大阪・松竹座のみならず、大阪城・西の丸庭園に仮設の小屋が建てられ、2ヶ月に渡って平成中村座の芝居が行われた。
初めは11月の「法界坊」だけのつもりだったけれど、大阪城天守閣を借景にした(舞台後方の扉が開いて、天守閣が背景の一部となる)演出があるので、結局10月も夜の部(「俊寛」「太閤桜」「弁天娘女男白浪」)を観に行って、9月から12月まで毎月歌舞伎観劇に通うはめになってしまった。(席が良くなくて、天守閣の石垣しか見えなかったが)。
さて、その「法界坊」。
初めて見たのはいつぞやか映画館で上映していたシネマ歌舞伎。歌舞伎には珍しい喜劇(主人公「法界坊」は死んでしまうのだが、悲劇にはならない不思議な話)で大笑いをした記憶があったのと、そして、最後の幕切れをライヴで観たかったために(舞台後ろを開ける演出はこのためにあるようなもの)、ぴあのプレリザーブで席を抑えたところまでは良かったものの、抽選で回ってきた席が2階席で幕切れを楽しむという念願は叶わなかった(右側で花道が良く見えたのが救いだった)。
映画を観てある程度のストーリーを知っていたので、今回ばかりはイヤホンガイドも使わずに済んだ。(初めて観てもイヤホンガイドはいらないだろうと思うくらい分かりやすい演目だけど、Wikipedia を見るとhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9A%85%E7%94%B0%E5%B7%9D%E7%B6%9A%E4%BF%A4 1784年、つまり、江戸時代半ばの初演であることに驚く)。
シネマ歌舞伎も十分面白かったが、やはり生で観る舞台は一層面白い。こじんまりとした仮設の小屋だったから、舞台と客席の空気も密に、楽しい時間を過ごした。
当分平成中村座は大阪へ来ないだろうなと思っていたら、何と、9月に新歌舞伎座で中村勘三郎丈らが出演する「九月松竹大歌舞伎」が行われるとのこと。(大阪の新歌舞伎座では滅多に歌舞伎は行われない。9月の松竹座の方はどうなったのだろう?)
2011年も関西の歌舞伎は盛況…かもしれない。

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