Der Kommissar / After The Fire

Der Kommissar [Collectables]

さすがに、日本盤のベスト盤はなさそう。1983年4-5月の全米 Top 5 ヒット。

今でこそ当たり前のラップが、音楽シーンにおいてまだメジャーでなかった頃の1983年、ドイツ語交じりのこんな曲が流行っていた時期もあった。ラップも珍しければ、ドイツ語も新鮮で、一体何の曲？、と思ったのも20年以上も前の話となってしまった。邦題は「秘密警察」。この邦題からして、謎めいている。当時は英語しか勉強していないので、ドイツ語の Der Kommissar ってそういう意味なんだ、と納得していた。（その数年後、大学の第二外国語でドイツ語を履修することになり、der、des、dem、den などで悩むことになる — ドイツ語はすっかり忘れてしまった。）郁文堂の独和辞典によると（たまに使うことがあるので、今だに独和辞典を持っている）、 der が the と同じ定冠詞、Kommissar が １.（国から一定の任務を託された）特別委員、（共産主義国の）人民委員、２.警視、警部、となっている。東西冷戦の時代だから、「秘密警察」という邦題は絶妙のものだったようだ。
Der Kommissar の作者は、この曲がスマッシュ・ヒットした数年後に Rock Me Amadeus の大ヒットを飛ばすオーストリア出身の Falco である。（京都の臨床検査会社ファルコの英語表記も FALCO で同じ。地理的、業界的にローカル・ネタだった。）Falco のベスト盤にも、当然収録されている。
Falco – Greatest Hits

私の持っている CD では、
Brand New’80s~Replay(2)

僕たちの洋楽ヒット Vol.13 1981~82

（ヒットしたのは1983年なのだが、と突っ込みを入れたくなる。）
洋楽天国 SME編

は、全て同じバージョン。
輸入盤の
Just Say New Wave

は、アレンジが少し違う。
こうやって並べてみると、今更ながら、結構音源はあることに気づく。
昔懐かしい、全米トップ40の「ジョーク・ボックス」コーナーで紹介された、「カメさん死んじゃう」や「香港帰りの」が耳にこびりついて離れない。