Branigan

1982年11月27日、全米2位に輝いた曲。
トリノ・オリンピック開会式の選手入場時には、BGM に1970~80年代に世界中でヒットした曲が用いられていた。Village People の Y.M.C.A、The Buggles の Video Killed The Radio Star、Boys Town Gang の Can’t Take Eyes Off You、Van Halen (こうして並べると HR/HM バンドとは思えなくなる)の Jump など、このブログで取り上げた曲も続々出てくる。各国選手団の解説よりも、BGM を熱心に聞いていた程だった。
観客の大歓声の中、イタリア選手団が登場する。しばらくして聞き覚えのあるメロディーが流れてきた。でも、歌詞は英語ではない…。Gloria のオリジナルと気付くのに時間はかからなかった。1982年に Laura Branigan が英語で歌って大ヒットさせた Gloria は、もともとイタリアのアーティスト Umberto Tozzi の曲で、イタリアおよびヨーロッパで大ヒットとなった楽曲である。
The Best of 2002
![]()
調べてみたら Umberto Tozzi はトリノ生まれだそうな。ヨーロッパで大ヒット(Laura Branigan の英語版もアメリカで大ヒット)した、トリノ出身アーティストの楽曲となれば、イタリア・チームの入場時の BGM に使われるのは当然のこと。(Gloria に気付いたのは NHK BS 午後の再放送時。夜の NHK 総合での再放送も見たけれど、Gloria の流れていた場面はカットされていた)。
本来なら Umberto Tozzi の Gloria として取り上げるものだろうが、1980年代アメリカン・ヒット・フリークの私としては、Gloria は Laura Branigan でなければ落ち着かない。
洋楽を聴き始めて間もない 1982年の秋に Laura Branigan の Gloria に出会い、その伸びのあるパワフルなボーカルに圧倒され、以後、彼女の楽曲に注目するようになった。実際、1982年~1984年が Laura Branigan の絶頂期で、この間 Gloria、Solitair、How Am I Supposed To Live Without You?、Self Control、The Lucky One の5曲が全米20位以内にランク・インしている。また、The Lucky One は1984年に行われた第13回東京音楽祭のグランプリ受賞曲でもある。洋楽アーティストが日本のテレビに登場する機会もそうそう無かった頃、Laura Branigan の歌う姿に感激したものだった。
残念なことに、Laura Branigan は2004年8月にこの世を去っている。しかし、彼女の残した数々の楽曲はこれからも忘れることは無いだろう。

コメント