まろ、ん?―大掴源氏物語

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まろ、ん?―大掴源氏物語
まろ、ん?―大掴源氏物語

お手軽源氏物語入門本。

せっかくのゴールデンウィーク、ちょっとした小旅行として世界遺産である宇治の平等院へ出かけた。平等院は2回目なので、今回の目的は、抹茶うどん、抹茶パフェ、茶だんご、そして藤の花。やっぱり、花より団子。うどん、パフェ、だんごは美味しく、藤の花は綺麗だったけれど、人出が多くて疲れた。
宇治といえば、源氏物語の宇治十帖の舞台として有名である。
数年前、私は日本人の教養として源氏物語の現代語訳くらいは読んでおかねばと考え、角川文庫の与謝野晶子訳源氏物語に挑戦したものの、全3巻のうち上巻半ばで挫折、本を放り出していた。ある時、まろ、ん?に出会ったことが転機となる。この本は、栗顔の「まろ」を主人公に、源氏物語の各帖を、その長短に関わらず見開き2ページの漫画でまとめているので、あっという間に源氏物語を通読した気になる。漫画といって、侮るなかれ。衣装は細部にも拘って描き分けられ、複雑な人物関係も、ところどころに系図が挿入されているので頭の中が整理しやすい。そして、源氏物語には欠かせない和歌も簡便ながら解説されている。全体像がおぼろげながら掴めたことで、再度与謝野源氏に挑む気になり、何とか読み終えることが出来たのだった。一通り読んで、初めて源氏物語の凄さを思い知らされたというのが正直な感想である。
平等院や源氏物語だけでなく、京都国立博物館では大絵巻展(「源氏物語絵巻」や「鳥獣戯画」などが展示されている)を開催しているし、5月15日は葵祭りが行われる。一千年以上昔の平安時代の雅な文化財が、すぐ身近にあるという素晴らしさ。日本は、いろいろな意味で本当に贅沢な国だ。

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