This is Rock ビギナーのためのロック・ファーストステップ

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This is Rock ビギナーのためのロック・ファーストステップ
This is Rock ビギナーのためのロック・ファーストステップ

今月発売になった文庫本。
1993年に発売された
ROCK―CDで聴く名盤・名曲693
ROCK―CDで聴く名盤・名曲693

を増補・改訂し文庫化したもの。


街に出たついでに、ふらふらと本屋に立ち寄った際にこの本を見つけた。
1950年代から1990年代初頭の間に発表された数多のアルバムから、ビギナー向けに選りすぐった700枚を紹介している。一通りの有名アーティスト達は押さえているものの、セレクトしているアルバムは、団塊の世代である二人の著者の好みでかなり偏っている。収録アルバム数が多いアーティストをみると、The Rolling Stones (19枚)、The Beatles (13枚)、Elvis Presley (8枚)、The Beach Boys (6枚)、Simon & Garfunkel (5枚)、Jackson Browne (5枚)、Bruce Springsteen (5枚)、U2 (5枚)、Led Zeppelin (5枚)で、1960~70年代が中心であることが伺える。かと思えば、The Allman Brothers Band は AT FILLMORE EAST と BROTHERS AND SISTERS の2枚を取り上げているのに、Lynyrd Skynyrd は1枚のみで、それも ベスト盤の SKYNYRD’S INNYRDS。1枚だけ選ぶなら LYNYRD SKYNYRD か、せめて SECOND HELPING と思うのだが。
HR/HM 系も偏っている。Guns N’ Roses や Van Halen は4枚選んでいるのに、Bon Jovi は SLIPPERY WHEN WHET、Def Leppard は PYROMANIA の各1枚のみ。HR/HM の歴史で考えると、Van Halen の5150 や F@U#C%K よりは Def Leppard の HYSTERIA を選ぶ方が順当だと思うのは Lepps ファンの贔屓目か。
商業ロック系も差がある。TOTO は収録されておらず(HYDRA か TOTO IV は選ばれそうなものなのに)、Journey が INFINITY のみで(ESCAPE もしくは FRONTIERS も選んで欲しかった)、REO Speedwagon は ベスト盤の THE HITS (HI INFIDELITY ではないの?)。
このように、細かく見ると突っ込みどころは多いのだが、700枚のアルバムについて、ジャケット写真、収録曲、解説をつけているのは評価出来る。パラパラ見ていて、そういえば、そんなアーティストやアルバムがあった、と思い出すのには良い。アーティスト名・収録曲が日本語表記(昔懐かしい邦題表記)で、カタカナのアーティスト別インデックスが巻等に付いていることや、ロックの歴史をカテゴリー別に簡単にまとめてあるのは、洋楽初心者にとって便利かもしれない。
他人のまとめた物に対して色々書いていないで、自分のデータ・ベース(ベスト盤コレクション)も作っていかねば。

コメント

  1. すりぴへ より:

    PYROMANIAは勿論良いアルバムですが、HYSTERIAは「ロックの金字塔を打ち立てたアルバム」でしょうに・・・(意味はよく分かんないけど、伊藤せーそく氏がそう言ってたのでそういうことなんでしょう(汗))
    本当に偏った趣味の方が作った本なんだなぁと思ってしまいました。
    REOもベスト盤を選ばれなんじゃ嬉しくなかろうに・・・。

  2. スリピヘさん、いつもコメントありがとうございます。
    HYSTERIA がロックの金字塔である理由として、私なりの解釈では
    1. Def Leppard という HR/HM とポップを融合させた独自の音楽性が確立されたこと。(以後、模倣バンドが増える)。
    2. Rick Allen の左腕切断というアクシデントにも係わらず、メンバー・チェンジを行うことなくハイ・クオリティのアルバム HYSTERIA を創り上げたこと。
    3. 1枚のアルバムから7曲のシングル、6曲の Top 20 ヒットが生まれたこと。(1曲目の Women は残念ながら80位)。
    4. 全米での売り上げが 前作 PYROMANIA の700万枚を凌ぐ1000万枚を越えたこと。(RIAA は1988年9月27日に両アルバムの売り上げ700万枚を認定)。
    といったところでしょうか。
    音楽的にも、売り上げ的にも本当に凄いアルバム、としか言い様がありません。
    Lepps はさておき、1970年代のサザン・ロック全盛期をリアル・タイムで知っているであろう著者達が、Lynyrd Skynyrd のベスト盤を選んでいたのがショックでした。

  3. すりぴへ より:

    (|||ノ`□´)ノオオオォォォー!!金字塔、その言葉の意味自体が分からなかったのですが、白まねきねこさんの説明を読んで、うんうんと納得しました。
    Hysteriaは、自分の人生史上、最も聞いているアルバムだと断言できます。
    文句なしで世界一ですよね!!

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